家族でも本人のお金を引き出せないのはどうして?

本人のお金が下ろせず困っている家族


預貯金、不動産、年金、保険……
財産は様々な形で存在しますが、そのすべてに持ち主の名前である「名義」があります。
名義は個人単位が原則であり、たとえ夫婦で協力してつくってきた財産であっても、「夫婦単位の財産」というものはありません。その財産を夫婦で使っていたとしても、お金の出どころは妻か夫、どちらかの個人単位になっているはずです。
金融機関での手続きや不動産取引では「名義」が重要です。持ち主(名義人)の判断能力が低下したとしても
大切な財産を、名義人以外の人に自由にさせるわけにはいきません。ですから、たとえ家族であっても手続きができない仕組みになっているのです。


本人でないとできない手続きの例
〇金融機関
・10万円を超える現金振り込み
・50万円を超える引き出し(キャッシュカードの種類により異なる)
 ※70歳以上で取引が少ない場合など、10~20万円を限度とする金融機関もある
・キャッシュカードがない、暗証番号がわからない場合
・定期預金など口座の解約、引き出し限度額の変更、貸金庫の開閉、新規口座の開設

〇保険・年金・その他
・保険の契約者変更、満期保険金・個人年金・解約返戻金の請求や受け取りなどの手続き
・国民年金や厚生年金、障害年金の受け取り
・不動産の売却

2023年10月21日